6/13 キックオフイベント

ワークショップでは石をおかずにご飯を食べました

レポート

参加者:12人
資料→レジュメ私とダンス

■ ワークショップ

スケッチ1、石をスケッチする
スケッチ2、手元を見ないでもう一度描く
スケッチ3、隣の石をチラッと見て、手元も石も見ないで描く

おかず石、
石を5コ選んでご飯と一緒に味わう~順番を決める~他の人と交換して味わう

スケッチ4、自分の体を手元を見ないで描く

手元を見ないでスケッチ体のスケッチ1体のスケッチ2

■ トーク

大谷さんのお話しは、アフリカの縦ノリと重力の関係や、英語と日本語のリズムの取り方の違い、そして後半はモダンジャズが何にノってきたのかということを実際にCDを聴きながらのレクチャーへと続きました。まずは、おかず石とノルの関係から始まります。

 

フワフワした国だと所属とかしない(栩秋)

大谷(O):石食う話しとノル話しはあんまり関係がない?

栩秋(T):関係なくない、関係あるんですよ。
ノルっていうのがどこから出てきてるかって言うと、ダンスがもちろんノルっていうのもあるんだけど、ノルってだから、物理的に乗る、乗っかるとか何かの上にある状態、あるいは下から支えられている状態。で、その感じが、波に乗るとか比喩っぽくなって音楽に乗るのもそうだし、で、ここちょっと飛ぶんだけど、所属してるとか、どこかに自分が含まれてる感じとか、親に支えられてるみたいな感じとか、地域なんかもそうなんだけど、そういうのってやっぱり乗っかってるって感覚があって初めてそういう所属ってあるんじゃないのかなって思ったんですよ。
それで、ひとつには、何か表現するとか踊り始めるとか別のものに置き換えようっていうときには自分ひとりじゃない、自分ひとりだったら表現しないかな、別の人がいるとかいるかもしれないと思ったときに、何か外にするんだと思うんですよね。そういった意味で、複数だなと思って、一昨年くらいから共同体、お客さんも含めて今だけでいいですからって共同体関係を結ぶっていうようなことをダンスの上演の中でやってたんですね。それでそこにノルって感覚が大事だなと思って。

O:それは分かるんだけど、、、それと石を食べる話しはどうつながってくるの?

T:ノルって地球だから、

O:石を味わうっていうのは何に乗ってるかんじがあるの?

T:えーとね、何から先に言おう

O:いっか今、石の話しは。

T:じゃあもう一つだけ言っていい?ノルっていうのは、地球だから重力あるから所属するっていうのが出てくるわけで、あれ多分フワフワした国、国というか惑星だと、所属とかしないと思うんですよ。

O:そうねーしないと思いますねー。

最小公倍数として地球の重力(大谷)

O:アフリカのダンスって縦に飛ぶわけですよね。

T:縦ですね。

O:なんでかって言うと、揃うんだよね縦に飛ぶと。バラバラのまま跳ねてるときに、人間って筋力も身長も違うじゃない、普通に走ったら揃わない、だから無理やり音楽聞きながら歩かされて、全員キープしたりするわけ。

T:音楽を基準にして歩く。

O:縦に跳んでると、一方の係数が一緒だからどっかで合う。地球の重さが一緒じゃないですか。ようするに最小公倍数として地球の重力って言うのは全員に対して等しく与えられているから。

T:ぜったいどこかで合うわけですね。

O:大きく取ればっていう。片方の係数が2だったりすると、必ずどこかで2の倍数になっちゃうからね。で、全員でいっせいのせ、で跳んでズレるわけだけど、片方の担保が一緒だからどこかで揃ってる感覚が生まれて、その中でいろんなことができる。

T:アフリカだからなんですか?

O:響かないからねあそこ、広くて。乾いてて、パン(手を叩く)ってやっても音が返ってこないから。

T:なるほど。

O:音楽の使い方も変わってくる。

T:ドラムでしゃべったりとかもありますよね。

O:そうそう、あれエコーかかってるとできないからね。

「逆に言えばー」とかって日本語的にすごく正しい(大谷)

T:それ言ったら、日本で「間」とか言うのって、

O:あれ、座ってるから。日本の「間」は濃淡で取るからでしょ。

T:濃淡って?

O:(パンパンパンと手拍子)刻まないじゃない。会話も何とか何とかって始まって「っていうか、まあまじでー」とか、なんとなくゆっくり終わる。「逆に言うとー」とか、よく分からない言い方で始めて「ちょっとやっぱりお金貸してほしいとか言いいんだけどでもまあいいか」とか終わるっていう。
言葉の始まりの文法自体がもう、リズムでとるんじゃなくて、密度でとるじゃない、濃淡というか、息のスーハー、吸って吐いてっていうような文法とかしゃべりかただから、それで合わせる度合いをはかる。「よーおっパン(手を叩く)」とか「よーおっ」でテンション上げてパンってやるわけじゃない。アメリカ黒人の人はあれできない。ずーっとキープしてないとできない。

T:アタマみたいなこと?

O:いや、とにかくまずしゃべる前にビートが、杭が打たれてる。

T:既に?

O:そう、こうやってるでしょ(揺する)。肩というよりは首なんですよ。首から腰にかけての体幹。メジャーリーガーもずっとこうなってる

大リーガーのマネをする大谷さん

T:やってるやってる

O:でガム噛んでるじゃない。あれクリック。あれでビートが入ってしゃべるから、ヨォメェンホワサッワサッ!ってもうよくわかんないことでも入ってくるからさ。
あれが日本語でいうところの、「逆に言えばー」とかって日本語的にすごい正しくて、いきなり入らないっていう、正しいっていうかそういう仕組みになってる。

T:今日遅刻しますっていうのもいきなりツイートできなくて、しょうもないことをまず言ってからそれからツイートするみたいな

O:ツイートって良くないもん。日本人らしくない。やらないですけどね。140字じゃ日本語としてちょっと難しいと思う。

T:得意な人は、ちゃんとそれまでの刻みができてるってことなんですかね。

O:っていうかリズムの取り方としてはいろんなやり方があって、乗っかりかたっていうか。で、日本の例えば歌とか音楽って、まず言葉から入ってそれをどう刻むか、どう人に教えるかってなるわけなんですけど、そのときに日本の人が取りやすいやりかったっていうのはやっぱりあって、それとアフリカ系の言語の取りやすいやりかたっていうのもやっぱりあって、英語も英語であって、英語のノリでアフリカ語をしゃべると、まあアフリカって言っても広いですが、全然そんなかんじにならない。

T:いろんな国の人がいろんな英語しゃべりますしね。

O:数え方もリズムの取り方が日本語の場合だと数を揃えたくなっちゃう。例えば、お風呂とか入って、いーち、にーい、さーん、しーいって数えると、2に合わせちゃうのね。ワン、ツー、スリー、フォー、ファイブっていうのは塊を揃えてる。
5・7・5・7・7とかも数をきれいに揃えるようにできてるわけですけど、日本語のことはとりあえず置いといて、いろいろな乗り方があったっていう話しでこのままレクチャーに入っていいですか?

T:お願いします。

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参考曲

1、My Favorite Things(サウンド・オブ・ミュージックから)歌バーブラ・ストライサンド
2-4、ジョン・コルトレーンのMy Favorite Thingsを録音年代順に3テイク
「My Favorite Things」 「Live Trane: The European Tours」 「Live in Japan」
5、コルトレーン「Interstellar Space」
6、デレク・ベイリー「Solo Guitar Volume 1」
7、カンパニー「Company 4」

アメリカという多民族国家における音楽のぶつかり方。
白人的ポップスに乗っかりながら自分のやり方で好きなことをやるっていうのがビバップ以降のモダンジャズ

1、サウンド・オブ・ミュージックの曲はアメリカ人が上手に作ったヨーロッパ民謡

2、1960年にジョン・コルトレーンが演奏、もとの曲の展開をカットした上で何回もループして自分の好きなように変形して13分。抽象化。

3、3年後の録音では21分。少しづつ離脱していくとても生真面目なやりかた

4、66年の「Live in Japan」ではCD1枚で1曲という1時間近い演奏に。

5、67年Interstellar Spaceではいよいよ曲じゃなくなる、即興演奏の拡大。

6、歌的なものはいらないし、もうループもしないで、演奏するその場の瞬間だけで成立させることを色んな人が考えて、イギリスからのひとつの答えが70年のデレク・ベイリー。
体の機能とか言葉の刻みから得られる音楽イメージじゃなくて、何に乗ってるかっていうとギターの構造。

7、ベイリーに共鳴した人たちがカンパニーって名前で集団即興

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レクチャーの中で、ブラックミュージックが白人的音楽の構造に乗っかった上で自分のやり方に変えていったことを、「カタパルト」という言葉を使って説明していたのが印象に残っています。

まずは何に乗っているのか気がつくこと、乗ったり降りたりしてみる。それから対象との距離を計ること。引き離し、ズレを作り、できるだけ遠くまでいくこと。そういう活動を具体的にしていこうと思います。

 テキスト:栩秋太洋(ノル・リサーチ主催)

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キックオフイベント開催概要

ノル・リサーチに関心のある方、作業グループメンバー募集への応募を
検討されている方向けに、キックオフイベントを開催いたします。
是非ふるってご参加ください。

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日程:6月13日[木] 19:00~22:00(18:30開場)
会場:日本橋社会教育会館 7F 料理教室 (人形町駅4分・水天宮前駅5分)
東京都中央区日本橋人形町1-1-17
参加費:無料
ゲスト:大谷能生(音楽家・批評家)

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当日スケジュール

18:30 開場
19:00 ノル・リサーチ概要説明
19:30 ワークショップ
21:00 トーク・質疑応答
21:50 終了予定

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プログラム内容

①なぜ今、ノルなのか
②一時的コミュニティのつくり方(物語と身体)
③「おかず石」の新しい価値

 

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